風邪(かぜ)について | 橘医院 (山形市・内科)

感冒(かぜ)

感冒・かぜ

 ライノウイルス、コロナウイルスなど、多くの種類のウイルスが原因となって起こります。主な症状は、鼻水、くしゃみ、喉の痛み、鼻づまり、発熱、頭痛、声がれ、咳などです。

 

 感冒を治すクスリはなく、自宅で安静にし、睡眠をしっかりとる事で、こじらせなければ1週間程度で治ります。感冒の症状が強い場合は、症状をやわらげるために、咳止め、痛み止め、去痰剤、または漢方薬を処方することがあります。抗生物質は効きません(厚生労働省は「風邪には抗生物質を使わないことを推奨します」という手引書を作成しています)。

 

 最初は「かぜ」と思っても、インフルエンザ、急性気管支炎、肺炎、溶連菌感染症などの初期のこともあり、我々も最初に診断することは難しい場合があります。一般的には38℃以上の高熱が続くとき、症状が1週間以上続くとき、症状が強いときは、診療所を受診した方が良いでしょう。

 

かぜに似ている病気


インフルエンザ

 インフルエンザウイルスにより起こります。症状は38℃以上の発熱、悪寒、頭痛、節々の痛み、鼻水、咳など感冒と似ていますが、より強くみられます。ただ、ごく軽い症状でもインフルエンザと診断されることがあります。

 

 診断は問診、診察で行います。周りにインフルエンザの人がいることがわかると、診断の助けになります。受診するときにはその旨を教えてください。インフルエンザでは迅速検査が有名ですが、発病して時間が経っていない状態で検査しても、ちゃんと出ない「疑陰性」の事があります。

 

 治療は感冒と同じく、自宅での安静にし、しっかりした睡眠が基本です。症状が強いため、解熱鎮痛剤や鎮咳剤、また麻黄湯、葛根湯なども処方することがあります。タミフル、リレンザ、イナビルが有名ですが、発病後48時間以内でないと効果がありません。

 

 学校保健法では、発症後5日経過し、かつ解熱後2日まで出席停止です。以下の表を参考にしてください。
インフルエンザ出席停止期間

 

 インフルエンザのやさしい説明は、日本呼吸器学会のサイトに載っています。

急性気管支炎

 ウイルスやマイコプラズマなどが原因で、気管支に炎症(腫れ)が起こります。感冒よりも咳や痰が強く見られます。診断は問診、診察で行います。多くはウイルスが原因のため、咳止めや痰を出しやすくするクスリを処方しますが、マイコプラズマや百日咳などが疑われた場合は、抗生物質を使うときもあります。

 

 急性気管支炎のやさしい説明は、日本呼吸器学会のサイトに載っています。

肺炎

肺炎

 肺炎球菌、マイコプラズマ、ウイルスなど様々な病原体で起こります。感冒に比べて症状が強く、全身が衰弱してくる方が多いです。
診断は問診、診察、採血や胸部X線写真などで行います。多くの場合抗生物質が必要で、軽症なら外来で経過を見ますが、重症の場合は入院が必要となります。

 

 肺炎は高齢者で起こりやすく、しかも年齢が上がるほど発熱や咳が軽いため肺炎と気付きにくい、という事も良くあります。

 

 肺炎のやさしい説明は、日本呼吸器学会のサイトに載っています。


溶連菌感染症

 「かぜ」の中でも抗生物質による治療が反応しやすい病気です。扁桃(扁桃腺)が腫れるため、喉の痛みが強く出ることが多いです。以下の症状があれば、溶連菌を疑います。

 

1)扁桃に白苔がつく
2)38℃以上の発熱
3)首のリンパ節が腫れて痛む
4)咳がない

 

 診断は迅速検査で行うことが多いです。特に子供では、治った後の合併症としてリウマチ熱、急性糸球体腎炎、が起きることがあると言われています。リウマチ熱の予防には、抗生物質を長く(アモキシシリン10日間など)飲む必要があります。処方されたら、途中でやめずにきちんと飲みきりましょう。

 

 なお、2〜4週間後に尿検査を行い、異常が無いかを確認した方が良いと言われています。

その他

 アデノウイルスによる咽頭炎、扁桃周囲炎/扁桃周囲膿瘍、副鼻腔炎(蓄膿症)伝染性単核球症、急性肝炎など、様々な病気で、かぜと似た症状が出てきます