どのような病気を診るの?

消化器内科

胃・腸・肝臓など、食べ物の消化に関するところを診る内科です。これらの病気でみられる自覚症状は、食欲低下腹痛、食べ物がつかえる感じ下痢などがあります。黒い便が出た時も要注意です。

 

●自覚症状から考えられる病気

 

食欲低下
 胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃癌、肝炎などが考えられます。

 

胸焼け
 逆流性食道炎の可能性があります。

 

腹痛
 便秘、胃・十二指腸潰瘍、虫垂炎(いわゆる盲腸)など、多くの病気を考える必要があります。また、急性心筋梗塞などの循環器疾患の可能性もあります。

 

黒い便・血便
 胃や腸から出血している可能性があります。

 

だるさ
 慢性肝炎などの可能性があります。


代表的な病気

●胃・十二指腸潰瘍
胃や十二指腸(胃と小腸の間の部分)の表面がただれ、深くえぐれた状態となる病気です。最近ピロリ菌との関係が明らかになってきました。

 

●胃がん、大腸がん
胃、大腸にできるがんです。以前はバリウム検査で大きな癌を見つけることが検査の主流でしたが、今は内視鏡で早期の癌を見つけることが主流です。

 

●逆流性食道炎
強い酸である胃酸が、胃の入口を超えて食道に逆流した結果、食道下部がただれる病気です。

 

●脂肪肝、慢性肝炎、肝硬変、肝臓がん
肝臓に脂肪がたまると脂肪肝、腫れると慢性肝炎、進行して硬くなると肝硬変となります。肝硬変になってしまうと、肝臓がんが多く見られるようになります。B型・C型肝炎ウイルスを調べる必要があります。

 

また、お酒や肥満による脂肪肝・慢性肝炎も、肝硬変や肝臓がんになる可能性があるため、甘く見てはいけない病気です。

消化器検査

当院では上部・下部消化管内視鏡、腹部超音波検査、ピロリ菌の検査を実施できます。主な検査は比奈子が担当します。

 

内視鏡検査の際には前処置として局所麻酔のゼリーと消化管の鎮痙剤を用います。これらの薬にアレルギーのある方は申し出てください。

 

また、抗血小板薬や抗凝固薬などの血液をサラサラにする薬を内服している方も、生検という検査が出来ませんので、申し出てください。

 

なお、これらの検査は予約となっております。予約はお電話か、来院にてお願いいたします。

胃カメラ

●上部消化管内視鏡検査
胃カメラともよばれます。口から内視鏡(ファイバー)を挿入し、食道、胃、十二指腸を観察します。胃がん、食道がん、胃十二指腸潰瘍、逆流性食道炎などが疑われたときに行います。

 

当院では直径6mmの細い内視鏡を用いることが多いです(右写真一番下、中央が通常の直径9mm内視鏡)。私(英忠)も細い内視鏡で検査行いましたが、ファイバーによる喉の圧迫感が少ないようです。

 

●経鼻内視鏡検査
近年、鼻からファイバーを入れる手技が普及してきました。ファイバー挿入時の吐き気はかなり軽減できます。以前より解像度、操作性、鼻の通過性が改善されたため、当院でも導入しました。

 

ただ、一部に鼻からの挿入が不可能な方がいるため、その際は経口内視鏡に変更させていただきます。


腹部エコー

●腹部超音波検査
腹部エコーともよばれます。胆石、慢性肝炎、肝臓がん、腎結石、膵臓がんなどが疑われたときに行います。また当院では、二次性高血圧の検査としてもこの検査を行っております。腹部にゼリーを塗り、プローベ(探触子・たんしょくし)を当てて観察します。痛みはありません。


大腸カメラ

●下部消化管内視鏡検査
大腸カメラともよばれます。肛門から内視鏡(ファイバー)を挿入し、大腸の観察を行います。大腸がん、大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎などが疑われたときに行います。

 

当院ではポリープ切除術を行っておりませんので、大腸ポリープが見つかったときには、内視鏡的切除術を行っている病院へ紹介させていただきます。


ピロリ菌検査

●ヘリコバクターピロリ菌の検査
当院で行っているピロリ菌の検査は、採血、尿素呼気試験の2つの方法です。それぞれ検査の目的が異なります。

 

尿素呼気試験は空腹で来院し、呼気をバックに採取、その後試験用の薬を内服していただきます。5分間左下に寝て、その後15分座っていただき、再度呼気をバックに採取します。

 

ピロリ菌検査の保険診療では、上部消化管内視鏡検査で慢性胃炎(萎縮性胃炎)や胃・十二指腸潰瘍があり、かつ胃がんのないことを確認する必要があります

 

ピロリ菌については、こちらをご覧ください。
→ピロリ菌とはなにですか?

 

なお当院では、自由診療によるピロリ菌の検査は行っておりません